2009年12月1日
沖電線株式会社
神奈川県川崎市中原区下小田中2-12-8
URL:https://www.okidensen.co.jp/
【Clean Eye カメラリンクケーブル】
沖電線株式会社(社長:服部 隆 本社:神奈川県川崎市、以下 沖電線)は、独自のイコライズ技術(※1)(特許申請中)で従来リピータと比較して消費電力を2分の1に抑えた省電力リピータユニットを開発、現有の低スキュー(※2)ケーブル技術に適用し、カメラリンクの最高クロックスピード85MHzで業界規格の2倍となる最大20mまで伝送可能とした製品「Clean Eye カメラリンクケーブル™」を開発しました。なお、本製品は2010年1月に製品化する予定です。
昨今、製品パッケージや精密機械製品などの不具合検査においては、人間の目視による検査から、100分の1秒単位で機械に読ませるAOI(光学式自動外観検査)(※3)が一般化しています。特に表面のガラスの均等性や液晶不良を確認する液晶パネルなどの検査では、今まで標準10mのケーブル長で対応できたものが、パネルのコスト対策から、より大規模ガラス面での検査が必要となり、検査機器に使用されるケーブルは10m以上の長さが要求されるようになりました。従来のケーブルでは10mを超えて高速データ転送をした場合アイパターン(※4)が潰れて伝送エラーが発生するので、伝送距離延長に対しては、従来リピータユニット(※5)と呼ばれるものを中間部に置き、2つの10mケーブルを繋げて使用する方法しかありませんでした。ところが、この方式ですと可動装置に適用する場合リピータ設置場所が限定され、リピータに電源を供給する電源線が長くなりノイズが発生する等多くの問題が有りました。また中間部のリピータはケーブル端で動くカメラに対しては動作に支障をきたしていました。
今回開発した「Clean Eyeカメラリンクケーブル」は、リピータユニットを中間部ではなく、フレームグラバー(※6)側に配置することにより、20mケーブル1本で配線が可能となり、リピータを自由に設置できます。リピータユニット本体の消費電力については、独自のイコライズ技術により、従来の1/2の標準0.5Wとし、低消費電力が求められるPoCL(※7)用途において、カメラへの供給電力の制限を低減することが可能となりました。また、従来の当社カメラリンクケーブルと同様に「低スキュー高摺動カメラリンクケーブル」(※8)として摺動屈曲による電気特性の劣化がほとんどない特長をそのまま継承しています。
本製品は、2009年12月2日~12月4日の間パシフィコ横浜で開催される「'09国際画像機器展」(ブース番号89)に出品します。(http://www.adcom-media.co.jp/ite/)
沖電線は今後も標準仕様を拡張し市場要求を先取りしたハイエンドな製品を開発、全世界へ提供していきます。
項目 | 仕様 |
---|---|
伝送方式 | ベースコンフィグレーション |
伝送速度(クロック速度)×距離 | 85MHz×20m |
消費電力 | 0.5W(TYP) |
電力供給 | PoCL対応フレームグラバーから給電、non-PoCL計画中 |
使用環境 | 温度:0~40°C、湿度:20~80%Rh、ただし、結露なきこと |
質量(リピータユニット本体) | 約250g |
外形寸法(リピータユニット本体) | 57mm(W)×18mm(H)×85mm(D) ただし突起部は除く |
2010年1月
2010年度 3億円以上
信号減衰を回復させる技術
信号線間の遅延時間差を小さくする技術
光学式自動外観検査、超ハイスピードで画像処理検査を行う検査方式
信号波形の遷移を多数サンプリングし、重ね合わせて表示したもの。波形が同じ位置(タイミング・電圧)で複数重ね合っていれば、品質の良い波形であり、「アイが開いている」と言う。 逆に、波形の位置(タイミング・電圧)がずれている場合は、品質の悪い波形であり、ジッターが悪くなる。アイパターンを確認することにより、タイミングマージンや電圧マージンを一度に評価できる。Clean Eyeの名称はここから名づけた。
ケーブルの延長をする場合に用いる伝送拡張素子を内蔵した接続ボックス
カメラから電送されるデータをコントロールするボード
電源ラインと信号ラインを1本のケーブルで伝送できる方式
信号線間の遅延時間差を小さくし、しかも摺動屈曲に強いケーブル
沖電線のマシンビジョン用高速インターフェースケーブルについては以下のリンク先をご覧ください。
https://www.okidensen.co.jp/jp/prod/cable/mv/index.html