2013年12月12日
沖電線株式会社
神奈川県川崎市中原区下小田中2-12-8
URL:https://www.okidensen.co.jp/
CleanEye カメラリンクケーブル
沖電線株式会社(社長:来住 晶介、本社:神奈川県川崎市、以下 沖電線)は、新たに高精細画像を伝送速度6Gbpsで従来ケーブルの約3倍の20mまで伝送可能な「CleanEye®カメラリンクケーブル」を開発しました。成長著しい画像検査装置分野に向け2014年2月より販売を開始します。
近年、画像検査装置に搭載されるマシンビジョン(※1)システムにおいて、より多くの高精細画像を短時間で送ることができる高速伝送へのニーズが高まっています。さらに、液晶パネルなどの画像検査装置では検査対象物の大型化にともない、高精細画像を長距離伝送することが求められます。マシンビジョン用インターフェースの主流規格であるカメラリンク(※2)は、高速大容量のデータ伝送に適したものですが、長距離伝送のための配線長延長が伝送パルスを減衰させ、それをカバーするためリピータユニット(※3)の接続が必要になります。この場合、ケーブルの中間部にリピータユニットが設置されるため、長距離配線を必要とする各種システムで配線の自由度が妨げられる要因となっていました。
沖電線では、このような課題に対応して長距離伝送を実現するため、信号波形を補整する独自のイコライザ技術を応用したカメラリンク対応のケーブルをこれまでも販売して好評を得てきました。このノウハウを基に今回開発した「CleanEye カメラリンクケーブル」では、配線長を延長するためのリピータ機能を備えた独自の専用ユニットである「CleanEye ユニット」をケーブルの中間部ではなくフレームグラバー(※4)側へ配置しており、20mの配線を1本のケーブルで接続可能となり、装置設計や配線の自由度を大幅に向上させることを実現しました。特に、複数のカメラを使用するような大型の画像検査装置や製造ラインにおいて、リピータユニットの設置場所を気にかける必要のない自由度の高い設計が可能となります。
さらに伝送速度が6Gbpsのカメラリンク規格フルコンフィグレーション(※5)に対応するため、新たに配線長を延長するための「CleanEye ユニット」と信号の伝送精度を高めた「CleanEye ケーブル」を開発し、高精細画像の長距離伝送や装置設計の省力化も可能にしました。
沖電線は、今後もさらに高精細画像の長距離伝送や装置設計、配線の自由度を高める商品開発を進めてまいります。
項目 | 内容 |
---|---|
伝送方式 | フルコンフィグレーション(6Gbps) |
伝送距離 | 20m(クロック周波数85MHz時) |
消費電力 | 1.3W(typ) |
電力供給 | non-PoCL/PoCLの選択が可能 |
使用環境 | 温度:0~40℃、湿度:20~80% RH(結露なきこと) |
質量(リピータユニット部) | 約270g |
外形(リピータユニット部) | 57mm(W)×18mm(H)×71mm(D)(突起部を除く) |
販売開始時期:2014年2月(予定)
販売目標:2014年度 5千万円以上
沖電線のマシンビジョンインターフェース製品については、以下のリンク先をご覧ください。
(https://www.okidensen.co.jp/jp/prod/cable/mv/index.html)
基板実装装置や製品ラベル印刷装置などに使用され、1台以上のカメラ、光源、画像取り込み装置、画像処理装置によって外観や印刷欠損などの判別を行うシステム。
マシンビジョン業界団体であるアメリカのAIA(Automated Imaging Association)が2000年に策定したインターフェース規格。多くのカメラメーカー、ボードメーカーで採用されており、現在 マシンビジョン用デジタルインターフェースの主流となっている。
配線長を延長する場合に用いる伝送拡張機能を備えた接続装置。
画像取り込みボード。カメラの制御や画像データの取り込みなどを行う。
カメラリンクの伝送方式の一つで最も伝送速度が速い。ベース/ミディアム/フルコンフィグレーションの3方式があり、各々の伝送速度は約2Gbps、4Gbps、6Gbps。
電源供給機能を付与したカメラリンク規格。