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2014年8月11日

沖電線株式会社
神奈川県川崎市中原区下小田中2-12-8
URL:https://www.okidensen.co.jp/

沖電線、薄さと柔軟性を実現した多層基板「極薄柔軟多層FPC」を開発

~ モバイル機器、ウエアラブル端末の軽量化・コンパクト化をサポート ~

沖電線株式会社(社長:来住 晶介、本社:神奈川県川崎市、以下 沖電線)は、このたび、多層FPC (多層フレキシブル基板)(※1)の薄型化により柔軟性を向上させた「極薄柔軟多層FPC」を開発し、本日より販売を開始します。

近年、軽量化・コンパクト化の進む「モバイル機器(※2)」の機器内配線においては、重量やスペース制限への対策として、高密度かつ軽量で柔軟性を備え持つ多層FPCが多く使われるようになってきました。デジタル電子機器は、「モバイル機器」からさらに体に装着する「ウエアラブル端末(※3)」へと発展しようとしており、今まで以上の軽量化・コンパクト化、高性能のための高密度化が求められています。しかし、従来の多層FPCをさらに高密度化対応しようとすると、層厚となることにより本来の特長である柔軟性を低下させてしまうという課題がありました。

この課題に取り組んでこのたび沖電線が開発した「極薄柔軟多層FPC」は、絶縁層や接着材層の薄型化と独自の積層技術により、4層構造で約40%の薄型化を実現しました(当社比)。これにより従来の多層FPCでは困難であった狭いスペースでの曲げ配線が可能となりました。柔軟性に関してはR1.0mmのくり返し折り曲げ試験において折り曲げ耐性が従来の10倍以上との結果を得ており、高い信頼性を実現しています。

「極薄柔軟多層FPC」は、従来は困難であった狭いスペースでの折り曲げ配線を可能とし、今後のデジタル電子機器のますますの軽量化・コンパクト化に貢献します。モバイル機器関連はもとより、医療、介護関連やロボット関連からスポーツ、ヘルスケアなどさまざまな分野で用いられるウエアラブル端末への適用が可能となります。

沖電線では、今後も多様化するニーズに対応した商品開発に積極的に取り組んでまいります。

従来品との比較

従来品との比較

「極薄柔軟多層FPC」の信頼性

項目 内容 条件 特性
1. 接続信頼性 温度サイクル -65°C⇔125°C 1,000サイクル 異常なし
2. 層間絶縁性 恒温恒湿バイアス 85°C85% 1,000H ≧100MΩ
3. 折り曲げ耐性 マンドレル試験 R1.0mm 180° 曲げ ≧300回

用語解説

  • ※1:多層FPC(多層フレキシブル基板)

    導体層を3層以上に積層したFPCのこと。特長は用途に合わせて自由に折り曲げて使用できるが、積層の層数が多くなるとその折り曲げ自由度は低下する。

  • ※2:モバイル機器

    小型軽量で持ち運ぶことができる情報端末装置(小型ノートパソコン、スマートフォン、タブレット型端末など)のこと。

  • ※3:ウエアラブル端末

    身に着けて持ち歩くことができる情報端末装置(ヘッドマウントディスプレイ、腕時計型生体情報端末など)のこと。ウエアラブルデバイスとも呼ぶ。

  • 記載されている会社名、商品名は一般に各社の商標または登録商標です。
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