2016年3月9日
沖電線株式会社
神奈川県川崎市中原区下小田中2-12-8
URL:https://www.okidensen.co.jp/
USB3 Vision準拠アクティブ光ケーブル
沖電線株式会社(社長:来住 晶介 本社:神奈川県川崎市、以下沖電線)は、最長20mまでの伝送距離と5Gbps伝送を実現するマシンビジョン(注1)用カメラの高速インターフェース規格USB3 Vision(注2)に準拠した「USB3 Vision準拠アクティブ光ケーブル(注3)」を、2016年3月15日より販売開始します。
USB3 VisionはUSB3.0(注4)規格をもとに新たにマシンビジョン用に制定されたインターフェース規格です。広く普及しているUSB2.0と比べて約10倍のデータ伝送速度を可能にし、マシンビジョンに搭載されるカメラインターフェースとして今後の普及が期待されています。
しかし、最長伝送距離についてはUSB2.0では5mであるのに対し、USB3.0では伝送速度の高速化による電気信号の減衰により3mまでと短く制限されています。そのため、長いケーブルの引き回しが必要な装置には不向きでした。
このたび販売を開始する「USB3 Vision準拠アクティブ光ケーブル」は、電気信号を光信号に変換するモジュールと光ファイバーの組み合わせにより、最長20mまでのUSB3 Vision規格に準拠する伝送を可能としました。ノイズが多い環境下でも安定した伝送ができるほか、メタルケーブルを上回る優れた可動耐久性を備えており、高い信頼性が要求されるマシンビジョンシステムを搭載したマウンター(部品実装)や外観検査装置、医療用検査装置などの高度な機器に最適です。
ラインアップには、20mまでの伝送に対応する標準タイプと、細く取り回し性に優れ10mまでの伝送に対応する細径タイプの2種類を用意しました。細径タイプは、標準タイプに比べて約30%の細径化と、約35%の軽量化および柔軟性の向上を実現し、機器への実装時やメンテナンス時の作業性向上、機器の小型・軽量化につながるメリットを提供できる商品としました。
沖電線は、今後も長距離用途やさまざまなインターフェース規格に対応する商品開発をさらに進めてまいります。
販売開始時期:2016年3月15日
販売目標金額:2016年度1億円以上
1台以上のカメラ、光源、画像取り込み装置、画像処理装置によって外観や印刷欠損などの判別を行うシステム。主に基板実装装置や製品ラベル印刷装置などに使用される。
米国マシンビジョン業界団体であるAIA(注5)がマシンビジョンシステム用にUSB3.0規格をベースに策定したインターフェース規格。コネクターはStandard-AとMicro-Bを使用。離脱防止のためスクリューネジ付のコネクターを使用する。
アクティブ光ケーブルは略称AOC(Active Optical Cableの略)とも呼ばれ、従来のメタル電線によるインターフェースケーブルの課題である高速伝送と長距離化を可能にする電気-光変換ケーブル。一般的にコネクター内部に電気-光変換部を収納しており、電気信号を一旦光信号に変換して光ファイバーでデータを伝送、再び光信号を電気信号に変換して信号伝達を行う。最大の特徴は従来の電気インターフェースとの物理的互換性を有しており、ユーザーは光を意識せずに一般的なインターフェースケーブルとして使用することができる。
USBはユニバーサル・シリアル・バス(Universal Serial Bus)の略称で、パソコンなどの機器に周辺機器を接続するためのシリアルバス規格の1つ。USB3.0は従来のUSB2.0と物理的な後方互換性があるが、コネクターの端子数がUSB2.0の4本に対して、USB3.0は9本となっている。データ転送速度はUSB2.0の約10倍(USB2.0:最大480Mbps/USB3.0:最大5Gbps)。最大伝送距離はUSB2.0が5mに対し、USB3.0は3mまでとされている。
Automated Imaging Association(自動化画像処理協会)の略で、マシンビジョン産業の事業者で構成された標準化団体。マシンビジョンインターフェース規格の検討や標準化を行っている。