2013年11月28日
沖電線株式会社
神奈川県川崎市中原区下小田中2-12-8
URL:https://www.okidensen.co.jp/
USB3Vision準拠アクティブ光ケーブル
沖電線株式会社(社長:来住 晶介 本社:神奈川県川崎市、以下沖電線)は、最大20mまでの伝送を実現するマシンビジョン(※1)用カメラの高速インターフェース規格USB3Vision(※2)に準拠したアクティブ光ケーブル(※3)を開発しました。新商品は、より高機能・高信頼性を要求される検査装置分野向けに2014年4月より出荷開始し、年間1億円以上の売上を目指します。
USB3VisionはUSB3.0(※4)規格を基に新たにマシンビジョン用に策定されたインターフェース規格です。従来のUSB2.0と比べて約10倍のデータ転送速度を可能にし、マシンビジョンに搭載されるカメラインターフェースとして今後の普及が期待されています。しかしUSB3.0規格は、高速伝送化によるメタルケーブルの減衰量の増大にともない、従来のUSB2.0の伝送距離制限5mまでに対して3mまでと短く制限されているため、長いケーブルの引き回しが必要な装置には適用が困難でした。
このたび沖電線では、これまでの制約を大きく超える最大20mまでの伝送を可能とする「USB3Vision準拠アクティブ光ケーブル」を開発しました。電気信号を光信号に変換するモジュールと光ファイバの組み合わせによりUSB3Visionのデータ転送速度5Gbpsに対応した本ケーブルは、FA向けの可動用光ケーブルでも実績のある当社独自の高屈曲HPCF(※5)を採用しました。高い可動耐久性を備え、ノイズの多い環境下でも安定した伝送が可能です。これにより、高い信頼性が要求されるマシンビジョンシステムを搭載したマウンター(部品実装)や外観検査装置、医療用検査装置などの高度な機器に最適です。また本ケーブルはUSB規格の特長でもある給電機能もサポートしているため、外付け電源は不要です。
沖電線は、今後もさらに長距離用途への対応や他のインターフェース規格に準拠する商品開発を進めてまいります。
なお、沖電線では本商品を2013年12月4日~12月6日の間、パシフィコ横浜で開催される「国際画像機器展2013」(http://www.adcom-media.co.jp/ite/)に参考出展します。
販売開始時期: 2014年4月(予定)
販売目標金額: 2015年度1億円以上
1台以上のカメラ、光源、画像取り込み装置、画像処理装置によって外観や印刷欠損などの判別を行うシステム。主に基板実装装置や製品ラベル印刷装置などに使用される。
米国マシンビジョン業界団体であるAIAがマシンビジョンシステム用にUSB3.0規格をベースに策定したインタ ーフェース規格。コネクタはStandard-AとMicro-Bを使用。離脱防止のためスクリューネジ付のコネクタを使用する。
アクティブ光ケーブルは略称としてAOC(Active Optical Cableの略)とも呼ばれ、従来のメタル電線によるインターフェースケーブルの課題である高速伝送と長距離化を可能にする電気-光変換ケーブル。 一般的にコネクタの内部に電気-光変換部を収納しており、電気信号を一旦光信号に変換して光ファイバでデータを伝送、再び光信号を電気信号に変換して信号伝達を行う。最大の特徴は従来の電気インターフェースとの物理的互換性を有しており、ユーザーは光であることを意識せずに一般的なインターフェースケーブルとして使用することができる。
USBはユニバーサル・シリアル・バス(Universal Serial Bus)の略称で、パソコンなどの機器に周辺機器を接続するためのシリアルバス規格の1つ。USB3.0は従来のUSB2.0と物理的な後方互換性があるが、コネクタの端子数がUSB2.0の4本に対して、USB3.0は9本となっている。データ転送速度はUSB2.0の約10倍(USB2.0:最大480Mbps /USB3.0:最大5Gbps)。最大伝送距離はUSB2.0が5mに対し、USB3.0は3mまでと規定されている。
コアが石英ガラス、クラッドがポリマー樹脂で構成された大口径光ファイバ。石英ファイバの高性能とプラスチックファイバの扱いやすさを併せ持っている。