ワイヤ放電加工機用電極線

 

製品の取り扱いについて

ワイヤの品質低下を防ぐために

電極線の品質は時間の経過とともに変化(悪化)していきます。
特に高温多湿の環境においては悪化が早まり、サビやカール率(巻き癖)が悪化しやすくなります。
サビやカール率の悪化は位置決め性や自動結線性の低下など、放電加工に悪影響を及ぼします。
より長くご使用いただくために高温多湿の環境を避けて保管することを推奨しております。

製品の正しい置き方

ボビンに巻かれた電極線は、端末をフリーにすると真っすぐになろうとして巻きが解けていきます。 その結果、巻き崩れやワイヤくぐりが発生してしまいます。
巻き崩れやワイヤくぐりが発生した状態では繰り出しが不安定になり、正常な放電加工が行えなくなります。
そのため、巻き崩れやワイヤくぐりが発生しないよう正しい置き方をする必要があります。

ワイヤくぐりとは


※分かりやすいよう、紙を挟んでいます。

ワイヤ端末をフリーにしたときに、ワイヤの巻きが緩み、ワイヤ端末が下の線に潜り込む現象をいいます。
ワイヤ使用時に繰り出しが不安定になるため、自動結線性や加工精度に悪影響を及ぼします。

ワイヤくぐりの見分け方

  1. ボビンを固定しワイヤが巻き緩みのない状態にします。
    ワイヤ端末を引っ張った状態のまま、ボビンを3~4回転させゆっくりワイヤを繰り出します。(写真1)
    ワイヤくぐりがある場合には、ワイヤ巻き表面から繰り出したワイヤが離れる接点(写真2青印)にワイヤくぐり部が現れます。
  2. その接点の前後各3~4cmの位置、2点を指で押さえます(写真3)。

  1. 2点を押さえたままの状態で、繰り出したワイヤ側を指の間に向け押し込みワイヤたるみを作ります。(写真4)
  2. ワイヤたるみ先端と繰り出したワイヤを指で摘み、ワイヤ巻き表面から放すように持ち上げます。問題なく持ち上げることができれば、ワイヤくぐりがない状態です。(写真5)
    ワイヤくぐりがあれば、くぐり部でワイヤが押さえられるため持ち上げることはできません。(写真6)

ワイヤくぐりの直し方

ワイヤが1本~数本くぐっているとき

巻かれているワイヤが崩れないようにワイヤ表面を手で押さえ、端末のワイヤから順番にくぐりから抜き取っていきます。次に写真のようにワイヤが数本くぐっているときの直し方を下図に従い抜き取ります。

ワイヤもつれ状態のとき

もつれ部周辺のワイヤおよびたるんだワイヤをハサミなどで切り、ワイヤが1本になるまで写真のように引き出してください。

使用済み空ボビンの回収のご案内

  • 当社製品の電極線の空ボビンを回収させていただきます。
    回収費用(送料)は着払い(当社負担)とし、無償(※)にて行わせていただきます。

回収時の注意点とお願い

  • 回収はボビンの再利用を前提としておりますので、外観上の汚れ・欠損・ひび割れなどのないものに限らせていただきます。特に、屋外に放置された汚れのひどいボビンなどにつきましては、お引き取りをお断りする場合がございますので、ご了承ください。
  • 使用済みボビンは納入時のダンボール箱に入れてご返却ください(納入時ダンボールがない場合は他のダンボールでも可)。
  • 電極線リサイクルネットワークに加入していただいている場合、回収袋に同梱が可能です(下写真参照)。

空ボビンのご送付にあたり

  • 梱包数は下記の箱数ごとにまとめ、1個口にして運送会社にお渡しください。

  • 上表は目安です。運送会社とその拠点により、形態が異なる場合がございます。
    最寄の運送会社にご確認のうえ、最大梱包数にてご送付ください。
  • 回収日時は、運送会社と個別にご相談のうえ、決定してください。
  • ご返却に伴い、不明点は下記お問い合わせ先へご連絡ください。

  • なお、上表にある荷姿の箱数未満でお送りいただいた場合、送料は貴社ご負担とさせていただく場合がございますのであらかじめご了承ください。
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