フレキシブル基板(FPC)

 

ご使用の際の注意点:吸湿

フレキシブル基板(以下、FPC)・フレックスリジッド(以下、F/R)をご使用する際に注意いただきたい点を以下に示します。

1.FPC、F/Rの吸湿性について

FPC、F/Rの絶縁フィルムであるポリイミドは吸湿しやすい性質を持ち、主にエポキシ樹脂で構成されているリジッド基板に比べ10倍程度の吸湿性があります。

FPC・F/Rの構造

ポリイミドは数時間で吸湿が飽和状態になります。
ポリイミドの吸湿状態により、FPCの耐熱性は変動します。

FPC、F/Rの吸湿性について

  • 記載の内容は当社の試験に基づくものです。特性を保証するものではありません。

FPCが吸湿した状態で、はんだ付けなどによる急激な温度変化が生じると、不具合が起こる場合があります。

  • はんだ付け(300°C~)
    はんだ付け(300°C~)
  • 自動実装・リフローはんだ付け(~260°C)
    自動実装・リフローはんだ付け(~260°C)

2.不具合例

  • 絶縁材料の浮き、はがれ(はくり)
  • 導体の浮き、はがれ(はくり)

急激な温度変化によりFPCに発生する不具合例

3.FPCの脱湿方法

安全にご使用いただくために、はんだによる部品実装前には脱湿のためFPCを乾燥処理することを推奨します。

参考乾燥処理条件(当社条件およびJPCA-DG02-2006に準ずる)

基板種類 構成 補強材料 乾燥温度 乾燥時間
FPC 片面 なし 80°C 30分以上
フィルム 80°C 1時間以上
ガラスエポキシ 120°C 1時間以上
両面 なし 120°C 30分以上
フィルム 120°C 1時間以上
ガラスエポキシ 120°C 1時間以上
F/R 120°C 5時間以上
  • 記載の内容は現場結果を保証するものではありません。ご使用の際は、各乾燥処理を参考に実際に試験されてご確認ください。

4.FPCの保管について

FPCは湿気を避けて保管してください。

ポリイミドフィルムの吸湿と耐熱性の関係

長期保管の場合には、防湿袋に入れて保管することをお勧めします。

  • 防湿袋
  • 防湿袋

防湿袋に入れた場合でも、FPCに吸湿の可能性がある場合(長期保管後または開封後1日以上時間が空くとき)はご使用前の乾燥処理をお勧めします。

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